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リスキリング助成金75%の使い方を支給要件から整理する方法
- 公開日
- 2026年8月6日
- 読了時間
- 読了 5分

目次
- 75%助成が適用される訓練の範囲
- 計画届と共通要件の押さえる順序
- 賃金要件による割増の狙い方
- 不支給になる典型例と会計検査院
- 活用実績から見る申請の現在地
- まとめ
75%助成が適用される訓練の範囲
人材開発支援助成金の人への投資促進コース(令和4年4月創設)では、高度デジタル人材訓練と成長分野等人材訓練が中小企業で経費助成率75%、大企業で60%となる。対象はITSSレベル3・4に相当する課程や第四次産業革命スキル習得講座(リスキル講座)、情報工学系大学入学、海外を含む大学院での学び直しであり、成長分野等人材訓練の経費限度額は国内150万円、海外500万円である。
| メニュー | 経費助成率(中小) |
|---|---|
| 高度デジタル人材訓練 | 75% |
| 成長分野等人材訓練 | 75% |
| 事業展開等リスキリング支援コース | 75% |
| 定額制訓練 | 45%(要件達成で割増) |
新規事業立ち上げなど職務変更を伴う従業員には事業展開等リスキリング支援コースが使え、DX・グリーン分野の訓練に加えて設備投資加算50%も選択できる。政府は「人への投資」5年1兆円の方針のもと、同助成金に令和7年度当初予算444億円を計上し、支援体制を拡充している。

計画届と共通要件の押さえる順序
受給の前提は①職業能力開発推進者の選任②事業内職業能力開発計画の策定③訓練開始日の6か月前から1か月前までの職業訓練実施計画届提出である。訓練はOFF-JT中心で10時間以上、職務に関連する内容であることが要件となり、経費は申請時に全額事業主負担が完了している必要がある。期限切れの提出は不支給事由の代表例であり、カレンダー管理を最初に行うのが安全である。
賃金要件による割増の狙い方
通常分に加算される割増は、訓練終了後1年以内に毎月の賃金を5%以上引き上げる賃金要件、または資格等手当を導入して賃金を3%以上増やす資格等手当要件のいずれかで得られる。研修だけで終わらせず、処遇改善とセットで設計することで助成総額が上振れする構造である。専門家知見としてJILPTの社会人の学び直し調査でも、転職準備者は費用補助を求める声が25.4%あり、企業側の支援が学習行動を促すことが示されている。

不支給になる典型例と会計検査院
会計検査院の令和6年度検査では、「受講料が実質無料」と謳う訓練機関から入金を受け、実態として訓練経費を全額負担していない32事業主83件・1億0735万円が指摘された。厚生労働省も返金による実質無料化は支給要件を満たさないと明言しており、訓練機関の提案が助成金前提の値付けになっていないか確認が必要である。

活用実績から見る申請の現在地
行政改革推進本部の資料によれば、令和5年度の訓練計画件数は61,989件、支給決定は38,190件・197.2億円で、累計では計画112,269件に対し支給65,133件・349.1億円にとどまる。支給決定の91%が中小企業だが、予算執行率は24%から32%へ改善したものの低水準であり、制度を知らない会社が残っている状況である。
まずはキャリアアップAIで社員のスキル棚卸しを行い、どの訓練メニューを誰に受けさせるかを数値で設計してから計画届を作ろう。
まとめ
75%助成は対象講座の選定、計画届の期限管理、賃上げ要件との組み合わせという3点で再現性が決まる。支給実績は拡大局面にあるものの執行率は伸びしろがあり、中小企業にとっては競合より先に人材投資を回せる制度である。まずはキャリアアップAIで人材ポートフォリオを可視化し、助成金を使った研修計画を実務に落とし込もう。


