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管理職になりたくない人のキャリア設計|専門職という現実解

公開日
2026年6月19日
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読了 5分
キャリア設計人事制度専門職
この記事のまとめ

管理職になりたい人は16.7%、役職定年制では82.5%が年収低下と回答する。専門職制度設置企業は58%に増え、管理職以外の道は現実の選択肢になった。志向・処遇・制度の三面から設計方法を整理する。

目次

  1. 管理職志向の低下は統計で裏づく
  2. 役職定年と処遇低下の実態
  3. 専門職制度で評価される条件
  4. 転職で専門職コースを選ぶ手順
  5. まとめ

管理職志向の低下は統計で裏づく

管理職離れは数値で裏づく。パーソル総合研究所調査では管理職になりたい人は16.7%(将来志向なしは63.3%)。日本能率協会マネジメントセンター調査でも希望者23.4%、77%が不要と回答し、国際比較で日本は18カ国中最下位だ。 年代別の管理職志向の推移イメージ

出典: パーソル総合研究所『働く10,000人の就業・成長定点調査』(https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/pgstop/pgs/, 閲覧日2026-08-22)

出典: 日本能率協会マネジメントセンター『77%が「管理職になりたくない』調査レポート』(https://www.jmam.co.jp/hrm/column/0095-kanrishokuchousa.html, 閲覧日2026-08-22)

背景は負荷だ。パーソル総研定量調査では働き方改革が進む企業ほど業務量が増え62.1%が業務量増加と回答。McKinsey調査では「上長からの理不尽な要求」を挙げる割合は世界平均の3倍だ。

出典: McKinsey & Company『会社の核としての中間管理職』(https://www.mckinsey.com/jp/~/media/mckinsey/locations/asia/japan/our%20insights/jp_middlemanagers.pdf, 閲覧日2026-08-22)

役職定年後の処遇低下の実態

人事院の平成19年調査別添では役職定年制導入は23.8%(500人以上36.6%)、課長級の定年年齢55歳が45.3%で最多。導入企業中、定年后の年収低下回答は82.5%、手当廃止37.7%だ。

役職定年制の主要指標

出典: 人事院『平成19年民間企業の勤務条件制度等調査 別添2 民間企業における役職定年制・役職任期制の実態』表3〜表6(https://www.jinji.go.jp/content/900026821.pdf, 閲覧日2026-08-22)

藤井薫上席主任研究員の分析では同期総合職の課長到達割合は2割以下〜7割以上に分かれ、日本の昇進年齢は米国34歳より遅い。JILPTリサーチアイ第25回は脱年功登用企業ほど女性管理職が進むと示す。

出典: 東洋経済オンライン 藤井薫『人事ガチャの秘密』抜粋記事(https://toyokeizai.net/articles/-/651877, 閲覧日2026-08-22)

労働基準法第41条2号の管理監督者には経営との一体性、実質的権限、勤務時間裁量、相応待遇の四要件があり、欠いた名ばかり管理職への残業代不払いは判例で違法だ。打診時は権限と処遇の中身確認が自己防衛になる。

出典: One人事『名ばかり管理職とは【判例と違法性】』労働基準法第41条解説(https://onehr.jp/column/labor/managers-in-name-only/, 閲覧日2026-08-22)

専門職制度で評価される条件

リクルートMS調査では複線型制度運用が約66%、専門職制度設置は2016年から2024年に約30ポイント増え58%。厚労省IT・デジタル人材調査ではプロジェクトマネジャー年収は開発系スペシャリストより約200万円高く専門職も上位で、管理職以外でも収入を伸ばせる。

出典: リクルートマネジメントソリューションズ『マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2025年』(https://www.recruit-ms.co.jp/issue/inquiry_report/0000001467/, 閲覧日2026-08-22)

出典: 厚生労働省『IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査』(https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001244078.pdf, 閲覧日2026-08-22)

TechTarget調査では引き受け条件は年収100万〜200万円増が最多27.1%、なりたくない層も13.3%。魅力化には柔軟な働き方38.1%、報酬見直し34.6%、スペシャリストコース整備30.8%。等級と報酬レンジを課長級以上に横並びしコース転換可能にするのが要点だ。

出典: ITmedia TechTargetジャパン ITエンジニア管理職意識独自調査(https://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/2606/23/news09.html, 閲覧日2026-08-22)

改正女性活躍推進法で令和8年4月から101人以上企業は女性管理職比率の公表義務を負う。低い企業はポスト希少性が高く、専門職コースの有無を確認したい。

出典: 厚生労働省 女性活躍推進法改正リーフレット(https://www.mhlw.go.jp/content/001668255.pdf, 閲覧日2026-08-22)

転職で専門職コースを選ぶ手順

外部市場ではまず職務経歴書を技術領域・規模・成果の三軸で書き直し、マネジメント経験に依存しない市場価値を可視化する。次に中途採用比率と女性管理職比率の公表値で人事文化を判定し、専門職等級と報酬レンジを逆質問で確認する。

専門職キャリア設計の4ステップ

社内なら打診時点の交渉が分岐点だ。四要件を満たさない役職提示には残業代適用を求め、専門職移行時は等級対応と評価基準を文書で確認する。EYと立教大田中聡准教授の若手2071名調査では充実と報酬プレミアム感が志向のドライバーだと示され、対価設計の納得感が継続意欲を左右する。

出典: EYストラテジー・アンド・コンサルティング 立教大学田中聡共同研究「管理職への憧憬・志向性を高めるマネジメントに関する調査」n=2071(https://www.ey.com/ja_jp/newsroom/2025/01/ey-japan-news-release-2025-01-15, 閲覧日2026-08-22)

まとめ

管理職を避ける判断は志向16.7%、定年后年収低下82.5%のデータから合理的だ。回避で終わらせず専門職コースの整備状況と報酬設計を確認し、社内交渉か転職かを実行することが要点だ。

まずはキャリアアップAIで管理職以外の道も含めた市場価値を診断し、専門職として成立するスキル棚卸しから始めよう。

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