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65歳以降も働く時代の現在地|高齢者就業の最新統計を読む
- 公開日
- 2026年8月17日
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- 読了 4分

目次
- 高齢者就業者は930万人で過去最多
- 60代の就業率データが示す現在地
- 70歳就業時代への制度変更
- 定年後処遇と年金の接続設計
- まとめ
高齢者就業者は930万人で過去最多
総務省統計局の統計トピックス(労働力調査ベース)によると、65歳以上就業者は930万人で21年連続の増加による過去最多となり、全就業者の13.7%を占めた。業種別では医療・福祉の65歳以上就業者が10年前の約2.3倍に拡大しており、人手不足分野を中心に高齢労働力への依存が深まっている。内閣府『令和7年版高齢社会白書』もこの就業拡大傾向を図表で追認している。

60代の就業率データが示す現在地
総務省『労働力調査』の年齢階級別就業率では、60〜64歳の就業率は74.9%(男性84.1%)に達した。ただし質には偏りがある。65歳以上雇用者の非正規割合は76.9%であり、フルタイム正社員として続くケースは少数派である。JILPT報告書No.211『70歳就業時代の展望と課題』では、65歳以降も希望者全員が働ける環境を持つ企業は21.8%にとどまり、法律基準該当企業の58.0%との差が処遇格差として現れていると専門家知見として分析されている。

70歳就業時代への制度変更
制度面は三段階で動いている。(1)65歳までの雇用確保措置は高年齢者雇用安定法による企業の義務である。(2)令和3年4月施行の改正法により、定年廃止・定年引上げ・継続雇用など70歳までの就業機会確保措置が努力義務化された。(3)令和7年4月からは高年齢雇用継続給付の支給率が最大15%から10%へ変更され、再雇用後の所得補償設計にも影響が出ている。厚生労働省『令和6年高年齢者雇用状況等報告』では70歳就業確保措置実施企業は31.9%(うち継続雇用25.6%)であり、制度の普及が段階的に進んでいる。
定年後処遇と年金の接続設計
働き続ける場合の所得設計では、賃金と年金の接続が重要になる。日本年金機構の解説によると、在職老齢年金の基準は65歳未満と65歳以上で区分され、令和4年度改正で65歳未満の支給停止調整方法が見直された。またJILPT No.211の調査では、定年延長企業の60代前半平均賃金は継続雇用企業より12.8%高いという結果があり、同じ65歳以降の就業でも「どの形態で続けるか」で収入差が生じる。リクルートジョブズリサーチセンターのシニア層意識調査でも、就業継続の意向は高い半面、処遇への不満が離職要因として繰り返し挙げられている。
まとめ
65歳以降も働くことは標準になりつつあり、930万人・就業率74.9%という数値はその規模を示している。しかし非正規比率76.9%と希望者全員就業環境21.8%という数字が示す通り、処遇と選択肢の幅はまだ十分ではない。個人側は雇用形態・賃金水準・年金接続の三点をセットで確認し、制度を活用しながら高齢期の収入曲線を自分で設計することが求められている。
まずはキャリアアップAIで高年期のキャリア戦略を診断し、65歳以降の働き方を選択肢として設計していこう。


