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賞与の多い業界と少ない業界はどこか|公的統計で読む格差実態|キャリアアップAI
- 公開日
- 2026年7月28日
- 読了時間
- 読了 5分

目次
- 業種間に開く賞与の約10倍格差
- 大手企業の一時金が過去最高を更新
- 少ない側の構造的理由を分解する
- 転職判断に落とし込む3つの視点
- まとめ
業種間に開く賞与の約10倍格差
厚生労働省『毎月勤労統計調査』の令和7年年末賞与特別集計によると、事業所規模5人以上の労働者1人当たり平均支給額は42万4,889円(前年比2.8%増)である。ただしこれは全業種を束ねた平均で、業種別に見ると構造が一変する。

大手企業の一時金が過去最高を更新
日本経済組合連合会(経団連)の2026年夏季賞与最終集計では、従業員500人以上の大手163社の組合員平均妥結額は104万2,537円(前年比7.04%増)で、1981年以降の集計方式で過去最高を更新した。建設は202万6,633円と全業種で初めて200万円を超え、製造業109万3,629円、非製造業94万1,145円が続く。

少ない側の構造的理由を分解する
賞与が薄い業界には共通の構造がある。第一に非正規比率である。観光文化資源活用機構の原忠之氏による専門家知見の分析では、宿泊飲食サービス業の雇用者330万人中63.6%が女性で、非正規雇用の割合が高いことが平均年収を14産業中最下位へ押し下げているとされる。第二に人件費率の高さであり、労働集約型の業界では利益率が薄く賞与原資を確保しにくい。第三に景気感応度で、卸売・小売や運輸は消費変動が直接一時金に反映されやすい。

転職判断に落とし込む3つの視点
賞与を見る際の実務的な軸は次の3点である。(1)支給月数ではなく固定額と業績連動部分を分けて確認する。中小総研の調査では制度上「年2回支給」が66.8%だが、実際は決算賞与を含む年3回以上が17.8%あり制度と実績の乖離もある。(2)求人票の想定賞与が基本給の何カ月分か、直近3年の実績推移を有価証券報告書で裏取る。(3)業界の利益率と価格転嫁力を確認する。賞与は会社の将来見通しを映す鏡であり、好調期の一時金だけを見て移籍すると減額リスクを抱えやすい。
まとめ
賞与の多寡は、業種の付加価値構造と企業規模によってほぼ決まる。電気ガス94万円対飲食9万円という年末賞与の10倍格差、大手一時金104万円の過去最高更新と全体平均47.7万円の落差がその証左である。転職では「業界の賞与体質」と「企業規模」の2軸で候補を選び、実績値で裏取ることが損しない判断につながる。
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